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AGA以外の脱毛の種類【原因と対策】
AGA(男性型脱毛症)以外にも薄毛や抜け毛につながる下記のような脱毛症が存在します。
下記の脱毛症にあてはまらない薄毛はAGAと認識して良いでしょう。
順に「症状」と「原因」と「対策」と一緒にまとめていきます。
粃糠(ひこう)性脱毛症・脂漏(しろう)性脱毛症
粃糠性脱毛症と脂漏性脱毛症はフケによって毛穴がふさがれることで炎症を起こし、抜け毛が増えるもの。症状や原因、対策が似ているため2つ合わせて解説します。
大量のフケで毛穴がふさがり、髪の毛が成長しにくくなる粃糠性脱毛症。症状が現れやすいのが額や頭頂部です。
初期段階では毛穴は完全にふさがれないので髪の毛が生えてきますが、生えてくるのは細くて弱々しいものばかり。全体的にボリュームが少なくなり薄毛に見えることも。
進行すると毛穴が完全にふさがり、新しい髪の毛が生えなくなり、抜け毛が増加。皮膚の炎症やかゆみなどの症状も現れるようになります。
ホルモンバランスや生活習慣の乱れ・ストレス・アレルギー・カビが主な原因です。
これらの影響で頭皮が炎症を起こし、フケの量が増加することで粃糠性脱毛症や脂漏性脱毛症につながります。
・対策
クリニックでは炎症や皮脂分泌、かゆみを抑える効果のある治療薬を処方します。
自宅での対策はシャンプーやローション、オリーブオイルを使うこと。シャンプーはカビを抑える働きのあるミコナゾール硝酸塩が配合されたもの、ローションやオリーブオイルは尿素含有のものだとフケが取りやすくなるのでおすすめです。
生活習慣や食生活の見直しも対策の1つ。油分の多いものや甘いものは皮脂が分泌されやすくなるので避けましょう。
びまん性脱毛症※主に女性※
女性に多く見られるびまん性脱毛症の主な症状や原因、対策は以下の通りです。
髪の毛1本1本の密度が低下し、全体的に薄毛が進行します。生え際の後退のように脱毛部分がはっきりしないため、症状が判断しにくいのが特徴です。
主な原因はFAGA(女性の男性型脱毛症)です。FAGAは加齢によって女性ホルモンが減少し、相対的に男性ホルモンの数が多くなることで発症。
生え際から後頭部にかけて抜け毛が増え、進行すると頭皮が透けて見えることもあります。
自宅での対策は食生活や生活習慣の見直し、運動がおすすめ。
タンパク質や亜鉛など髪の毛に必要な栄養を摂取し、成長を促しましょう。十分な睡眠や適度な運動でストレスの軽減を図り、頭皮や髪の毛に余計な負担をかけないことも大切です。
円形脱毛症
脱毛症の中では知名度のある円形脱毛症。主な症状や原因、対策には以下のようなものがあります。
・症状
頭髪の一部に円形や楕円形の脱毛が起こるのが初期症状で、一般的に10円ハゲと呼ばれるもの。
放置すると脱毛範囲が広がり、場合によっては眉毛やまつげ、体毛など頭髪以外に症状が現れることがあります。
・原因
強いストレスを感じ、自己免疫機能に異常をきたすことが円形脱毛症の原因と言われています。
体内にあるTリンパ球という自己免疫機能を司る細胞。体内に侵入した異物を攻撃し、異物から人体を守る役割があります。
Tリンパ球が異常をきたすと毛根を異物とみなし、攻撃することがあります。攻撃を受けた毛根は徐々に傷み、元気な髪の毛が抜けることも。
脱毛部分に髪の毛が生えたとしても、強いストレスを感じることで再発することがあります。
ストレスを感じない環境づくりや運動によるストレス解消を試みるのがポイント。
頭皮マッサージで血行促進を図ったり、タンパク質や亜鉛など髪の毛に必要な栄養を摂取したりすることも大切です。
機械性脱毛症
圧迫性脱毛症とも呼ばれる機械性脱毛症の主な症状・原因・対策は以下の通りです。
・症状
症状が現れやすいのは頭頂部や前頭部の生え際など、被り物でダメージを受けやすい部分。ダメージによって頭皮や髪の毛が傷み、徐々に抜け毛が増えます。
側頭部や後頭部はダメージが少なく、抜け毛の進行は遅めですが、頭頂部や前頭部の症状を放置すると、側頭部や後頭部にまで脱毛範囲が広がることも。
外部からの物理的な力によるダメージが原因。
帽子やヘルメットなど重い被り物をしていると、頭皮や髪の毛にダメージが蓄積されていきます。カツラも重量があり、ダメージを受けやすいので注意が必要です。
・対策
外側からの物理的な力を避けることが最優先です。
工事現場などヘルメットが外せない場合、軽いものを選ぶようにしましょう。被る必要がない時は外すなどダメージの軽減を図るのもポイントです。
抜毛症(トリコチロマニア)
トリコチロマニアとも呼ばれる抜毛症。主な症状や原因、対策は以下の通りです。
自分で髪の毛を抜いたり、根元で折ったりすることが最大の特徴です。髪の毛を抜いている自覚があったり、なかったりと人によって異なります。利き手側や手の届く範囲に症状が見られることが多いようです。
他の脱毛症のように髪の毛が抜けやすくなっているわけではありません。
・原因
睡眠不足など生活習慣によるストレスが主な原因です。
爪を噛んだり、指を吸ったりといった症状が併発する可能性もあります。
・対策
帽子や手袋を着用し、髪の毛を抜くことができない状況にしましょう。
環境を変えたり、髪の毛を抜いていることを指摘したりすると症状が治まる場合もありますが、根本的な解決にはなっていないため再発する可能性があります。
心理カウンセリングや精神神経科で根本的なストレスの解消を図るのがおすすめです。
薬物性脱毛症
薬物性脱毛症の主な症状・原因・対策は以下の通りとなっています。
・症状
薬物性脱毛症の代表例が抗がん剤による脱毛。
がん細胞の分裂を抑える働きのある抗がん剤ですが、分裂して髪の毛を成長させる毛母細胞を攻撃することがあります。
毛母細胞の分裂が抑えられると髪の毛は成長しなくなり抜け毛が増加。これを成長期脱毛と呼び、抗がん剤の場合は投与から発症まで2~3週間ほどです。
もう1つ休止期脱毛と呼ばれる症状もあります。副作用でヘアサイクルが乱れ、休止期が長くなるのが特徴です。十分に成長せずに休止期を迎える髪の毛が増えるため、抜け毛が増加します。
・原因
成長期脱毛は、がん治療やC型肝炎の治療に欠かせないインターフェロンが原因。人体に悪影響を及ぼす細胞に対抗する強力な効果は、毛母細胞など正常な細胞にも影響を及ぼしてしまうのです。
休止期脱毛の症状を引き起こす薬は様々あり、ヘルペス治療薬・抗うつ剤・胃薬・アレルギー治療薬などで症状が確認されています。
・対策
原因が明確でない場合は医師と薬の情報を共有し、原因を特定してもらうことをおすすめします。
副作用によって毛母細胞の機能が停止するため、投薬による病気への抵抗と発毛や育毛を同時に行うことはできません。医療用ウィッグや帽子、バンダナの着用をして病気の治療に専念しましょう。
老人性脱毛症(加齢による脱毛症)
老人性脱毛症の主な症状や原因、対策は以下の通りとなります。
老人性脱毛症は加齢に伴って発症し、60歳以上の人に多く見られるもの。年を重ねるにつれ、頭皮や髪の毛に栄養がなくなり、抜け毛や薄毛が増加します。
加齢による細胞の衰退が原因。
年を取ると全身の代謝が悪くなり、細胞の能力が低下します。頭部にある毛母細胞の分裂も不活発になり、髪の毛が成長しにくくなるのです。
育毛剤を使用することで細胞を活性化させ、薄毛の進行を遅らせることが可能。
クリニックで診断を受け、症状に合った育毛剤を紹介してもらうことをおすすめします。
頭皮マッサージは血行促進につながり、頭皮や髪の毛に栄養が行き渡りやすくなるので自宅での対策に最適です。
AGA以外の薄毛・脱毛にミノキシジルやAGA治療薬は効果なし?
ミノキシジルを含めたAGA治療薬で代表的なのが、プロペシアに含まれる成分「フィナステリド」ザガーロに含まれる成分「デュタステリド」です。
こういった医薬品はAGA向けのイメージがありますが、このテーマで解説してるAGA以外の薄毛・脱毛には効果があるんでしょうか?
結論的には
ミノキシジル⇒AGA以外の脱毛症にも効果ある
フィナステリド・デュタステリド⇒AGA以外の脱毛症には効果はない
となります。
ミノキシジルの働きは血管の拡張による血行促進。血行が良くなることで頭皮や髪の毛に栄養が行き渡りやすくなるので、頭皮環境を見直すと髪の毛の成長が見込めます。
血行促進や頭皮環境の健康化、髪の毛の成長はAGA以外の脱毛症でも重要なもの。特に効果が期待できるのが円形脱毛症です。
ストレスが原因の円形脱毛症。強いストレスを感じると自律神経が乱れ、アドレナリンの分泌が多くなります。アドレナリンが分泌されると体内が緊張状態に陥り、血管が収縮するので血行が悪化。
ストレスによる血行の悪化で円形脱毛症が進行するわけですが、ミノキシジルの働きで血管を拡張することで血行が良くなるので、円形脱毛症の進行を抑えることができます。
一方、プロペシア(主成分:フィナステリド)・ザガーロ(主成分:デュタステリド)といったAGA治療薬はAGA以外では効果が期待できません。
こういったAGA治療薬の働きは、酵素の1種である5αリダクターゼの分泌を抑えること。
この5αリダクターゼと男性ホルモンのテストステロンが結びつくことで、DHT(ジヒドロテストステロン)が生成されます。生成されたDHTを細胞が取り込むことでAGAが発症・進行するのです。
DHTの要因となる5αリダクターゼの分泌を抑えることで、AGAの発症や進行を抑えることができるため、AGA治療薬(プロペシア・ザガーロなど)はAGAに対しては効果を発揮します。
しかし、「前述した脱毛症」には5αリダクターゼやDHTが原因のものはありません。そのため、5αリダクターゼの分泌を抑えたとしても症状に変化はなく、効果が期待できないのです。
これがAGAの特徴!
見分け方の判断基準の1つとして参考にしてみてください
「こちらの項目」ではAGA以外の脱毛の種類を解説しましたが、AGAには下記のような特徴があります。
・抜け毛の増加
1日の抜け毛は平均100~150本。それ以上の抜け毛がある場合はAGAの疑いがあります。
また、起床時に10本以上の抜け毛が確認できる場合もAGAの可能性が高いです。
・抜け毛に未発達の髪の毛が含まれている
AGAは髪の毛が成長しないまま抜けることがあります。
細く毛先が尖っているのが未発達の髪の毛の特徴で、抜け毛の中に3割ほど含まれているとAGAの可能性が高いと言えるでしょう。
また、AGAにはO型・M型・U型の3タイプがあり、それぞれの特徴を把握しておくことも見分ける時のポイントになります。
・M型
こめかみ部分やそりこみ部分から進行するM型。
前髪には影響がなく、両サイドが隠れるヘアスタイルだと気付かない場合も、、
・O型
頭頂部から円を描くように薄くなるO型。
鏡で確認しにくく、自分で発見するのが難しいタイプ、、
・U型
M型とO型同時に進行するのがU型。
前頭部と頭頂部の薄毛が繋がるため全体的に薄くみえてしまう、、
つまり「AGA以外の脱毛の種類」以外の薄毛は大体AGAが原因となっていることが考えられます。
【結論まとめ】AGA・AGA以外のおすすめ対策
ここまでAGA以外の薄毛についてまとめてみましたが、いかがでしたか?
AGA以外の対策は「こちら」でも触れていますが、おすすめの対策法をまとめると
AGAが明らかに進行している場合はクリニックで診断がおすすめ
メリット:効果が高い
デメリット:副作用リスクが高い、費用が高い
記事を取得できませんでした。記事IDをご確認ください。
軽度なAGAとAGA以外の薄毛はAGA専門としているクリニックよりも育毛剤がおすすめ
メリット:基本的に副作用がない、費用が安い
デメリット:効果が緩やか
といった結論になります。
普段の食生活から髪の毛に十分な栄養を供給することが大切ですが、自力で管理するにはやはり時間と手間がかかりますよね。
冒頭でも触れましたが、男性の薄毛の大半はAGAです。
クリニックや育毛剤を使用することで、時間や手間を短縮することが可能なので、こういった対策はしたことに越したことはありません。
過度なAGAじゃない限り、副作用と費用を考えたら育毛剤から対策することをおすすめしたいですね。
男性の薄毛の大半の原因はAGAと言われているので、「男性の薄毛=AGA」というイメージが強いですよね。
確かに、男性の薄毛はほぼAGAといっても過言じゃないデータが出ています。
でもまれにAGA以外の薄毛や脱毛症は存在します。
AGA以外の種類から原因と対策までフォーカスしてみました。
また、AGA治療で有名なミノキシジルなどのAGA治療薬はAGA以外の薄毛に効果についても迫ります。
「AGA以外の人」「過度なAGAの人」「軽度なAGAの人」のおすすめ対策法もご紹介していきますので参考にしてみてください。