男女問わず筋トレをしてる人も多いですが、「筋トレは髪の毛に良い」「筋トレするとハゲる」といった情報があったりします。
それにはいろんな理由が繋がっているわけですが、専門的な根拠から調べた結果、「筋トレが原因でハゲるのは嘘」で「筋トレは髪の毛に良い」ことがわかっています。
今回はそんな「筋トレが髪の毛に良い理由」を中心にまとめてみましたので参考になればと思います。
- 筋トレが髪の毛に良い理由
- 筋トレで髪は太くなるか?
- 有酸素運動で育毛の相乗効果になる理由
- 運動不足が髪に悪影響に繋がる理由
- 筋トレが原因でハゲるのは嘘だという根拠
お好きなところからご覧いただけます。
筋トレが髪の毛に良い理由【無酸素運動がもたらす育毛効果】
運動には有酸素運動と無酸素運動の2種類があります。
筋トレや短距離走など運動強度が高く、長時間連続で行うことが難しいのが無酸素運動です。その名の通り、運動中のエネルギー消費に酸素を使いません。
特に筋トレは無酸素運動の中でも以下のような育毛効果が期待でき、髪の毛に良いとされています。
その理由を見ていきましょう。
発毛促進効果が期待できる
筋トレが髪の毛にもたらす効果の中でも、特に期待できるのが発毛促進効果。
これは筋トレによって成長ホルモンが分泌され、髪の毛の成長に関わる毛母細胞が活性化することによるもの。
筋トレをすることで蓄積される乳酸。乳酸は疲労につながる物質で、筋肉痛などの症状を引き起こします。乳酸による疲労を回復するために、体内で分泌されるのが成長ホルモンです。
乳酸が蓄積されるほど成長ホルモンの分泌が活発になります。成長ホルモンの分泌量が多いとそれだけ体内にある細胞も活発になるもの。
こちらの動画でもわかりやすく説明されていましたので載せておきます。
毛穴が詰まりにくくなる
筋トレをして代謝が良く太りにくい体質になることで、頭皮の毛穴が詰まりにくくなることも。
毛穴の汚れが詰まると抜け毛の原因にもなりますよね。
筋トレを始めとした無酸素運動は運動強度の高いもの。長時間続けることができないキツさがありますが、強度が高い分、継続することで徐々に筋肉を大きくすることができます。
筋肉が大きくなり体内の筋肉量が増えることで基礎代謝が増加。生活におけるエネルギー消費が増えるため、太りにくい体質に。
太っていると脂肪分が毛穴詰まりの原因となり髪の毛の成長を阻害することがありますが、代謝が良いと脂肪分が詰まりにくいということにつながるわけですね。
血行促進・ストレス解消
運動による血行促進効果も髪の毛にとってプラスに作用します。髪の毛の成長に必要な栄養を運んでいる血液。
ストレスが溜まると自律神経が乱れて血行不良に繋がり、毛髪にとっていい悪い影響を与えてしまいます。
運動不足で血行が悪いと十分な栄養を供給することができず、髪の毛が成長しにくくなります。
筋トレで血行が促進されることで髪の毛に栄養が行き渡りやすくなるので、健康的な髪の毛の成長が期待できるというわけですね。
筋トレが髪の毛に良い理由のまとめ
筋トレが髪の毛にもたらす効果は下記3つ。
- 成長ホルモンの分泌による発毛促進効果
- 基礎代謝アップによる毛穴詰まりの予防
- 血行促進による栄養の供給
発毛促進から予防効果、栄養の供給と幅広い恩恵が期待できることが、筋トレが髪の毛に良いとされる理由です。
筋トレで髪は太くなる?
「筋トレで髪は太くなるのか?」という件。
ネットの情報でそういった声もちらほらあったりしますが、「筋トレが髪の毛に良い理由【無酸素運動がもたらす育毛効果】」の項目の答えが結果的に髪に良い影響をもたらしていることは考えられるのかなと。
ただ、生まれ持った髪の太さは変わらないので、生活習慣などの原因で髪が細くなった人が太く戻ったということなのかなと考えられます。
髪が太くなった=細くなった髪が戻った。
ということが正確な情報かなと思います。
有酸素運動で相乗効果
筋トレだけでも育毛効果が期待できますが、同時に有酸素運動を取り入れると効果的。
マラソンやジョギング、水泳などが有酸素運動の代表的ですよね。
有酸素運動が髪に良いとされる理由は、主に
- 血行促進作用
- ストレス解消
があげられます。
無酸素運動で触れた内容とかぶりますが、血行を促進することで頭皮への影響が行き渡りやすくなるわけですね。
有酸素運動を継続することで、神経伝達物質の「セロトニン活性化」につながる効果もスポーツ心理学:正木宏明氏、早稲田大学名誉教授:内田直氏による論文で証明されています。
セロトニンは別称「幸せホルモン」とも呼ばれており、つまり精神状態を穏やかにするリラックス効果の役割を担うということ。
つまりストレス解消にもなって結果的に血行促進にも良いということになります。
過度なストレスを感じると血管が収縮してしまい、血行不良に陥ることもしばしば。
「血行促進・ストレス解消」で前述したように、血行不良は髪の毛の栄養不足を招きます。
有酸素運動によるストレス解消で血管の収縮を予防し、運動による血行促進が十分な栄養を供給するのに効果的。
つまり無酸素運動であろうと有酸素運動であろうと運動は髪に良い影響を与えますよ~ということだね
運動不足が髪に悪影響に繋がる理由
運動不足が髪に悪影響に繋がる理由に関しては上記の「毛穴が詰まりにくくなる」と「血行促進・ストレス解消」の逆が答えになります。
男性の薄毛の大半はAGAによるものですが、運動不足だからといってAGAになりやすいという根拠は証明されていません。
運動によるストレス解消が行われないため、運動以外のストレス解消手段がない場合は血管が収縮したままという可能性も。
髪の毛の成長を阻害する血行不良や毛穴詰まり。運動不足にならないように注意しましょう。
筋トレが原因でハゲるのは嘘
髪の毛に対してプラスに作用する筋トレですが、筋トレをすることでハゲやすくなると噂されることも。
結論から言うと筋トレが原因でハゲる根拠はありません。
その理由を3つの観点から髪の毛との関係性を踏まえて解説していきます。
筋トレで分泌される男性ホルモン(テストステロン)はハゲに直結しない
筋トレによって分泌される男性ホルモンの別称・テストステロンは、骨を太くしたり、筋肉量を増やしたりと様々な効果をもたらす物質。
「運動不足が髪に悪影響に繋がる理由」でも触れたように男性の薄毛の大半の理由はAGAです。
AGAでいう男性ホルモンもこのテストステロンが関係しており、5αリダクターゼという酸素と結合することによってDHT(ジヒドロテストステロン)が生成されます。このDHTがレセプターを通じて毛母細胞を中心に脱毛司令を送って髪の成長の妨げになって薄毛の原因になるわけです。
筋トレによってこのテストステロンが分泌されるので、AGA(男性型脱毛症)が発症するのでは?と思われがちですが、そもそもテストステロン単体でAGAを進行するものではありません。
その理由は前述した通り、DHT(ジヒドロテストステロン)はテストステロンと5αリダクターゼが結合しないと生成されないからです。
確かにAGA(男性型脱毛症)にはテストステロンが関係しますが、AGA(男性型脱毛症)の原因となるのはDHT(ジヒドロテストステロン)という物質。これはテストステロンと酵素の5αリダクターゼが結びつくことで生成されます。
筋トレでテストステロンが増加しても5αリダクターゼがなければDHTが生成されないため、AGAに繋がる根拠はないということですね。
また、DHTが生成されても頭皮にある受容体が吸収しなければAGA(男性型脱毛症)が発症するリスクは低いとされています。
筋トレで分泌されたでテストステロンは筋肉の増強に使われることも多く、必ずしもDHTになるわけではないので、AGA(男性型脱毛症)の発症にはテストステロンよりも、5αリダクターゼの分泌量や頭皮の受容体の量が大きく関係しているのです。
筋トレでタンパク質が筋肉に偏ってしまう?
筋肉、骨、血液など構成するタンパク質。
髪の毛もほとんどはケラチンタンパク質とも言われており、髪に重要な役割を担っています。
前述したように筋トレをすると筋肉量が増加しますが、ここで下記のような疑問の声もあります。
- 筋肉量が増えたら筋肉にタンパク質が偏るのでは?
- 髪の毛を構成するタンパク質が不足するのでは?
結論から言うと筋肉量の増加によって筋肉にタンパク質が偏ったり、髪の毛を構成するタンパク質が不足する根拠はありません。
タンパク質は筋肉以外にも骨や血液も構成するもの。
筋肉よりも骨や血液の方が体内での重要度が高く、筋肉量が増えてもタンパク質が一気に偏る心配はないということですね。
タンパク質には植物性タンパク質(豆類、野菜類、穀類)と動物性タンパク質(卵、乳製品、肉、魚)に分かれますが、どちらもバランスよく摂取することが重要。
ビタミンCを果物で摂取したり、緑黄色野菜も一緒に食べることでタンパク質の吸収もよくなりますので。
動物性タンパク質の過剰摂取は余分な脂肪分を生み出すため、毛穴詰まりを引き起こすこともあるそうなので、バランスの良い食事が髪に良いと言われる理由なんでしょうね。
体のタンパク質が不足してしまうと髪の毛のハリやツヤが失われ、細く弱々しい髪の毛になってしまう恐れもあるので過剰摂取よりも不足しないように注意しながら、バランス良くタンパク質を摂取するようにしましょう。
サプリでの育毛対策もありますが、食生活あっての補助的な役割だという認識は必要ですね。
筋トレによる活性酸素の発生が老化?
活性酸素とはカラダのサビと言われる酸素で活性酸素は生体内で常に発生していると言われています。
老化の原因や病気を引き起こしてしまうこともあると言われており、人間の体にとって厄介な酸素ですね。
運動で呼吸量が上がってしまうことから、活性酸素は増加してしまうことが研究でわかっているので、筋トレで活性酸素が増えてハゲるんじゃないのか?といった懸念の噂があります。
「筋トレで活性酸素が増加してハゲる」ことに関しては論文関係をみる限り根拠は薄いです。
これに関しては、いろんな専門書やメディアをみる限り、適度な運動であれば問題はなく、むしろ運動不足の方が血行不良など何かとリスクが高く、運動でハゲるといった根拠はほど遠いのかなと印象。
活性酸素の発生を防いでくれる抗酸化物質の摂取が良いと言われており、「筋トレでタンパク質が筋肉に偏ってしまう?」で解説したバランスの良い食事を心がけることが大事になりますね。
なのでアスリートは通常よりも抗酸化物質を多く摂取すること推奨されています。
まとめると日常から活性酸素は発生してるので、筋トレで活性酸素が増加しても大げさに考える必要はないということ。
筋トレが原因でハゲるのは嘘のまとめ
まとめると
- 筋トレで分泌される男性ホルモンは髪には無関係
- 摂取したタンパク質が筋トレが原因で髪に栄養が行き届かないことはない
- 筋トレで活性酸素が増えてハゲる心配はなし
筋トレがハゲる原因になることはなく、むしろプラスに作用するもの。
健康的な髪の毛を手に入れるためにも筋トレを取り入れていきましょう。
【まとめ】ハゲの大半はAGA!早めに5αリダクターゼの阻害が重要
「筋トレが原因でハゲるのは嘘」の見出しでも書いたように、AGA(男性型脱毛症)の原因となるのはテストステロンと5αリダクターゼが結合することでできるDHT(ジヒドロテストステロン)。
DHT(ジヒドロテストステロン)の生成を防ぐためには5αリダクターゼの分泌を抑えることでAGAを予防できます。
5αリダクターゼの分泌を抑制する成分として有名なのがプロペシアの主成分「フィナステリド」ですが、医薬品だるため効果の期待値とともに副作用のリスクも高め。フィナステリドは以下のような副作用が引き起こる可能性があります。
・肝機能障害
・蕁麻疹
・勃起機能不全
・射精障害
・抑うつ症状
・めまい
医薬品のため効果が期待できますが、即効性はなくあくまでも長期使用が前提です。
また、使用をやめると徐々にAGA(男性型脱毛症)の症状が戻るため、使い続けないといけませんが、副作用のリスクを考えるとあまりおすすめはできませんね。
副作用のリスクが少なくAGA(男性型脱毛症)への効果が期待できる方法が、髪の毛に良い食べ物を食べながら、育毛剤や育毛サプリを使うこと。
髪の毛に良いとされる成分とそれらを含んでいる食べ物は以下の通りなので、意識して摂取することをおすすめします。
髪の毛に良い成分
ヨード:発育促進
ビタミン(A、C、E):血行促進
エイコサペンタエン酸:血液の凝固を防ぐ
ビタミンB:頭皮の代謝促進
コラーゲン:ハリやツヤを維持する
髪の毛に良い成分を含む食べ物
ヨード:海藻類
ビタミン(A、C、E):緑黄色野菜、ナッツ類、柑橘類
エイコサペンタエン酸:いわし、さば
ビタミンB:レバー、マグロ
コラーゲン:納豆、長芋
例として挙げた食べ物は髪の毛に良い効果が期待できるものの、AGA(男性型脱毛症)対策の直接的な効果は根拠としては薄いです。
サプリも補助的な役割なので、頭皮から直接アプローチしてくれる育毛剤での対策がおすすめです。
その中でもAGA向きに特化した成分をまとめた記事はこちらにありますので、手軽なAGA対策として参考にしてみてください。